年長さん!仲間との営み!心向き合う毎日の歩み!!

みつばちっこ

ちょっと、長くなりますが・・・年長さんの今週の深い歩みです。

 

とにかく今までとことん自由に、自分自身の気持ちをためて、それぞれのペースや思いであせらずに時間をかけながら過ごす日々を重ねてきた、もみのきさん。そんな中、ひとり、又一人と、だんだん、自分にも、自信と喜びや挑戦したい意欲が生まれ出し・・そしてお友達にも気持ちが交わり、思いがふくらみだしてきました!!そんな中での、今週の月曜日、全員での運動会をしてみました。

 

 

18人で!!というのは、個々や気の合うもの同士だけでの時間とは、また違う。。。自分自身はその瞬間一生懸命だけど、それが終わると「もうオレ終わったし」といった風にバラバラにどこかへ行ってしまったり、「**には見られたくないし、オレは絶対しいひん・・」とかたくなに気持ちを閉ざす子がいたり・・。粛々と自分を終えると、バラバラのお友達の様子も気にならず、淡々と座っていたり・・・。の姿。

最近の、自分に向き会う姿や、気持ちの合うお友達と挑戦しあったり励ましあったりの姿が生まれてきているもみのきさん。そんな「今」だからこそと、こどもたちに伝えました。

 

「みつばちっこの運動会は、みつばちのこどもたちみーんなでの運動会やねん。気持ちがバラバラで“自分だけでいいですよ”っていう、ひとりぼっちの寂しい運動会や好き勝手の自分だけでいいですよって運動会はしない。今のもみのきさん、残念やけど18人みーんなで運動会してへん。だから、もみの木の運動会は、ほんまにゴメンやけどできひんわ。。みんなのこと一生懸命見て考えてくれているお友達もいたで。でもな、ほんまにその人たちゴメンな。やっぱり、このままでは寂しい運動会やし、これではできひんねん。」と、伝えました。

 

その話の中で・・運動会を本当に楽しみにしていたHちゃん。コツコツとがんばってきたMちゃん。まっすぐシンプルに運動会のことを思っているKくんの3人の表情が、ぐっと真剣になった。そして、涙がでてきた。そしてみんなに「なあ、座ってしよ」「なんで、したくないん?」「運動会までもうちょっとなんやで」と、声をかけ出した。でも「うるさい!」と、心裏腹の言葉ではやし立てたり、高い木のうえに登って笑いながらずーっと降りてこない子たちも。

 

大人が、「Hちゃん・Mちゃん・Kくんはこんなに本気で一生懸命話してはるんやで。そんな気持ちをいい加減なふざけた気持ちできいたらアカン」と少しは整理に入ったものの、あとは、こどもたちにまかせる。。。

本当に長い長い時間でした。午前中・・ご飯時まで・・結果夕方まで・・。

でも、この3人が本当に無理強いでなく、ひとりひとりに歩みよって、心の氷を溶かすように「なんでしたくないのかわけがあるの?」「できひんかっても大丈夫なんやで」「Mも最初そうやったで」「どれやったらやってみれる?」「一個だけがんばってみる?全部じゃなくてもいいんやで」などなど、ゆっくり伝える。。Hちゃんは、時に自分も同じように荒れた姿を仲間にぶつけることもあり、逆にそのどうにもならない思いが痛いほど分かるのかもしれません。Kくんは思い込みもまっすぐな分柔軟さは課題であるけど、一生懸命大きな声で思いをぶつけては「わけを言ってっていうても、いうてくれはらへん!」と泣きながら・・でもMちゃんに「K,ちょっと落ちつこっか。声が大きいかも」と言われてくっとこらえるのです。Mちゃんは、本当にみんなのことを考えながら、なんとか運動会したい!ただその思いいっぱいで、粘り強く言葉優しく伝えては・・「やっぱり、まだ聞いてくれはらへん・・」そんな、3人の様子にだんだん仲間が動き出しました。ひとり、また一人と、輪が増えだし「Mが分かってくれはった!」「Sが跳び箱だけやったらがんばれるって、いうてくれはった!」「Yはな、遊んではるように見えるけど、ちょっとは話し聞いてくれはったし大丈夫」と!!

そして、あと4人!!となったのです。夕方まで、この人達ををわらわら合間をみつけては、皆が頃合を見つけて話す姿。

4人も、それぞれ思いがある中で、仲間と自分の気持ちににまっすぐ向き合うのには、多くの長い時間が必要でした。

皆に「大丈夫よ。まだ運動会までは日にちがあるからたっぷりゆっくり時間あるしな。今日でなくっても明日も次もあるからゆっくりで大丈夫よ。必ずみんなで運動会できるよ!がんばれ!!」と、伝えました。

担任も、こどもたちの姿を真正面から受け止め、信じ切り、ここを必ず18人のこどもたち皆の安心と自信に変えていく!と考え、翌日は西山に行かず、半日、皆で向き合う時間をとりました。

そして、さまざまな話を子ども達であれこれ、この日も同様していく中で、とうとう、4人の心も本音が出だし心が解けだし、「運動会するって~!!」と、なったのです。

本当に、子どもたち自身が、仲間の中で、人の輪の中で育ち会う姿は、なにものにも変えがたい深い深い姿。。

 

(この話は、まだ続きがあるのですが、また後日書きますね。写真は・・この一週間の姿の一部です。仲間との姿。そして・・それぞれが自分とゆっくりじっくり向き合う大切な時間・・桑の木もキウイ棚も、もみのきさんの心をいっぱい受け止め心のお話を聞いてくれる、本当に大切な場所・・・)

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私たち大人にもこうあるべき全く答えはありません。ただ、人・自分を大切にする思いや安心感、信じる心はなにがあっても流さず伝えていく。それだけでした。運動会だから・・というのではなく、運動会をきっかけに日々の営みからにじみ湧き出してきた姿の一つ一つなのです。

 

 

 

それぞれ、そうなってしまう背景は、こどもたちひとりひとりの内心にはいっぱい葛藤と思いがあるのです。その根っこはやはり「自己肯定感」のもちにくさ。そこが、自分への守りに入ってしまわざるを得ないのです。そんな心の葛藤を・・・

 

その思いをまっすぐ出してもいいんだよ。必ず分かってくれる仲間がいるよ。いろんな自分で大丈夫だよ。と・・心の揺れとぶつかりをいっぱい向き合い経験していくことを、この運動会で仲間の中で心を溶かしていくような、最後の一週間の歩みの、もみのきさんです。深い深い営みです。

まだまだ、これからも・・・そして、ここから!!

 

はじめて赤いハチマキをまいて、はじめて全員が仲間を感じあいながら実現した!18人の今日の運動会!真剣なまなざしもしっかり!そして、全員が終わった瞬間「やった~!!!!」と、本当の笑顔いっぱい!!のキラキラ18人でしたよ!!

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追伸・・・本日上げられなかった動画は、明日アップしますね。